HOME > 協会案内 > 日造協が目指す緑の景観・環境「環境・生物多様性の保全」

環境・生物多様性の保全へ

“緑を育て、緑を守る”社会的責務を果たす

 地球温暖化問題など、緑が失われることによる弊害は甚大です。造園建設業は、“緑を育て、 緑を守る”という社会的責務を果たすべく、破壊の進んだ自然環境を再生し、失われた緑を取り戻すさまざまなプロジェクトに参画しています。 緑の地球を守り、人と自然が共生できる環境をつくることを目指しています。

良好な環境の創出と保全に取り組む

 21世紀は「環境の世紀」と言われ、開発を重視した取り組みから、環境を重視した社会に変化しています。これまで自然環境を開発することが、 私たちの暮らしを豊かにすると考えられてきましたが、必ずしもそうではなく、自然環境を保全した方が、私たちの暮らしを豊かにすることが分かってきました。

 具体的な開発と保全の是非は、開発と保全の利益衡量によりますが、直線化し、コンクリート護岸で整備された河川の再自然化や、 ビル屋上でのビオトープ(生きものの生息空間)の創出など、多くの場面で、再自然化や人間以外の生きものとの共生空間の整備など、 環境に配慮した取り組みが進められています。

 造園建設業は、自然を手本とし、かねてから植物などを用い、自然や人々の感性に基づいた空間の創出と保全に取り組んできました。地域の気候、風土、素材など、 地域に根差した取り組みが、その後の維持管理、育成においても効率的であり、そこに集うさまざまな生きものや四季の変化などが、私たちの生活に彩りを与えてくれます。

 特に近年は、地球温暖化やヒートアイランド現象、生物多様性など、これまで以上に、環境への配慮が求められており、さまざまな取り組みが進められています。

環境・生物多様性の基盤となる緑を育む

 生物多様性により、私たちは4つのサービスを得ることができていると言われ、、食べ物などの「供給サービス」、気候などの「調整サービス」、精神的充足などの「文化的サービス」、 水循環などの「基盤サービス」があり、こうしたサービスなしに、私たちは生きられません。

 しかし、こうした生物多様性は、開発や乱獲、地球温暖化、外来種による侵略などに脅かされており、その保全と回復が求められています。緑は生物多様性の基盤であり、 造園建設業はその基盤づくりに取り組んでいます。

 造園建設業は、国立公園や国定公園をはじめとする自然地の保全・再生に取り組むだけでなく、里地・里山、都市の緑の保全・再生、さらには創出に取り組んでおり、ビオトープの整備をはじめ、 都市における身近な生きものとの触れ合い、身近な生物多様性について考えていく場の提供なども行っています。

 生態系のバランスを崩しかねない在来種と外来種の取り扱いをはじめ、鳥や昆虫を呼ぶ植物の選定などに専門的な知識を活かした空間整備をはじめ、 学校教育や地域活動と連携した環境教育などの取り組みにも協力しています。

造園建設業は多様な生きものの生息空間となるビオトープの整備なども行っています。

地球温暖化、ヒートアイランド現象への対応

 地球温暖化、ヒートアイランド現象の解決策として注目されているのが、都市の緑化です。造園建設業は、 快適な都市環境をつくるため、専門的技術を駆使して、屋上緑化、壁面緑化などの建築物の緑化を推進、都市公園や街路樹の整備・管理、ビオトープづくりなどにも取り組んでいます。

 ※ヒートアイランド現象:熱を吸収しやすいアスファルトやコンクリートで覆われることで、 気温が異常に上昇する現象 ※ビオトープ:生きものと自然との共生空間(生命=バイオ(bio)と場所=トポス(topos)との合成語)

建築物の上部や壁面などを活用した特殊空間の緑化も進められています

植物のCO2吸収効果をより活かすために

 森林や都市の緑は、CO2の吸収源として認められており、地球温暖化対策の一翼を担っています。 日造協では、パンフレット「日造協が考える緑化樹木のCO2吸収のめやす」を発行するなど、植物のCO2吸収に関する理解を広く得る活動などを行っています。

 このほか、熱帯雨林の保全や砂漠の緑化など、日本の優れた技術・ノウハウの活用が世界各地で進められており、地球環境の保護や地域環境の改善に向けて、大きな期待が寄せられています。

日造協が考える緑化樹木のCO2吸収のめやす
日造協が考える緑化樹木のCO2吸収のめやす

3R(リユース、リデュース、リサイクル)を推進

 地球環境に深刻な影響を及ぼす廃棄物問題。産業界では、廃棄物量を抑制するゼロエミッション対策が大きな課題となっています。 日造協では、造園産業環境マネジメント宣言を発表し、ゼロエミッション(リユース、リデュース、リサイクル=3R活動)を推進しています。

“緑のリサイクル”で、落ち葉や剪定枝葉も有効活用

 街路樹の剪定による枝葉や公園の落ち葉などは、私たちの想像を超えるほど大量に発生します。剪定枝葉や落ち葉は、廃棄処分されることもまだまだ多くみられますが、 日造協では、落ち葉や剪定枝葉を細かくチップ化し、堆肥などに再利用する“緑のリサイクル”に取り組んでいます。

ページトップへ戻る
  
COPYRIGHT(C)2004- JAPAN LANDSCAPE CONTRACTORS ASSOCIATION.ALL RIGHTSRESERVED.