広報 日造協 2003年9月10日 第354号

■4面
【総・支部だより】 
植栽基盤診断士めざし士補研修会を開催        北陸総支部

 

 芝生化事業(三郷小)完成 会員71 人が現地視察 関東甲信総支部
しずおか花博 浜名湖にお越しを            静岡県支部
【BOOK紹介】
【事務局の動き】
1面 2面  3面 4面 見出し

 

植栽基盤診断士めざし士補研修会を開催        北陸総支部

 富山県支部主催で、県内の日造協傘下の法人の代表者及び社員の45名が参加して、去る8月20日(木)から8月22日(金)までの3日間富山県小杉町で開催した。

 これは6日本造園建設業協会が調査研究と研修を重ねその集大成として、植栽基盤診断士の認定制度が、本年度より開始したのにともない、まず診断士補の研修会を受講して終了試験に合格すると植栽基盤診断士補が認定され、、平成15年10月に植栽基盤診断士認定試験を受験する資格が付与されることになることから、受講者も多数になったものと考えられる。

 研修内容は、開講式、主旨説明のあと4部構成で3名の講師によって、造園植栽技術の概論、土壌学の基礎、植栽基盤の概論、調査から施工まで、ビデオを交えながら、途中途中で講師と受講者との間において、これまで体験した事例等を取り上げ、意見交換を行いながら延べ12時間の座学を、和やかのなか研修を終了した。

 研修会前日までは、過ごしやすい日が続いておりましたが、研修日初日から残暑となり受講者や講師の皆様には大変であった。

(富山県支部)

 

植栽基盤診断士補研修会のもよう

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●芝生化事業(三郷小)完成 会員71 人が現地視察 関東甲信総支部

 関東甲信総支部は、14年度新規事業開拓の一環として校庭の芝生化に取り組むことになった。学校を選定して助成し芝生化工事をモデル的に実施して、工事のノウハウや維持管理のノウハウを会員が取得することにした。

 このモデル事業の実施校として長野県南安曇郡三郷村立三郷小学校が選定されて、長野県支部の会員の手によって工事が進められてきたが、このたび完成したのを受けて、去る8月22日総支部傘下の一都八県支部から、会員71名の参加を得て視察会が実施された。会員の関心は高く、参加予定者は予定を大幅に上回った。

 視察会では、松本平にある他の芝生の施設の見学も併せて行うことになり、県営サッカー場、松本市立サッカー場、松本市立芝沢小学校グランド私立松本大学運動練習場も視察した。これらの施設を見比べると、芝生は建設や維持のお金のかけ方次第で良し悪しが決まるということが明白だということである。

 県営サッカー場は、Jリーグの試合も出来る本格的なグランドで、年間使用回数も制約があり、造園専門業者による維持管理が徹底して行なわれているだけあって実に見事な芝生に仕上げられていた。このグランドの特徴は散水のための設備が地中に埋設されており、散水時にポップアップ式スプリンクラーのヘッドが持ち上がりコンピュータ制御により芝生に均等に散水が可能なことである。

 三郷小学校の芝生は、この散水設備の経験が生かされて同様の方式で散水が出来る。ただし、コンピュータ制御システムは備わっていない。

 三郷小学校は児童数は1000名の村唯一の大きな小学校であるが、グランド面積は約7000uと大きく、今回は、とりあえずグランド外周部分の約3600uを芝生化した。受注金額は945万円(税込み)である。

 比較的寒冷な地であり、秋遅くまでグランドが使われることや使用頻度が高いことなどを総合的に判断して洋芝の播種工法を採用した。

 播種後40日目には見事なグリーンが形成され、70日目には使用を開始した。工期を極めて短期間に圧縮したのも大きな特徴である。

 管理の課題では、農薬に替わる殺菌剤の使用(施工会員は既に開発済み)などの外、いかに低廉で良い管理をするかであるが、NPOや地域の力も借りながら逐次解決してモデルにしていきたい。児童会長の保崎君は「緑の中で、思いっきり体を動かしたり、寝そべったり、友達と遊んだり出来るかと思うとワクワクしています。児童会では環境や人にやさしい活動をスローガンにかかげ、実行中です。この芝生化によって、ますます地球にやさしく出来ると思うと皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです」と期待を述べています。

 芝生化が地球環境の改善と教育を再生することに繋がることは確実です。関東甲信地区の学校に芝生のグランドが徐々に広まっていくことでしょう。

(長野県支部事務局長・滝沢)

播種後40日目のようす 県営サッカー場「アルウィン」の見学風景

 

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しずおか花博 浜名湖にお越しを            静岡県支部

 来年の4月8日から10月11日まで開催される国際園芸博覧会をご紹介します。

 ○位置:静岡県の西端に近い「浜名湖」に浮かぶ庄内半島の突端に位置し、ここから愛称を「浜名湖花博」としたわけです。

 ○規模:会場ゲートから最奥までの距離約1・3q、会場総面積約56ha、これは東京ドーム12個分、ここに500万株の花と8万本の樹木が植えられます。

 ○会場は[花の街][水の園][緑の里]と大きく3つのエリアに分けられます。

 [花の街]では、直径9mの巨大な円形の水盤に浜名湖の自然や歴史のイメージを写し出す「水鏡シアター」、花壇の中にちりばめられた最新の音響システムからの優しい音色に包まれる「ほほ笑みの庭」、多くの園芸植物に彩られた巨大な温室「花みどり未来館」などまるで花と緑の楽園です。

 [水の園]では、会場のほぼ中央には、高さ50mから眼下に花と緑を、遠くは太平洋まで見渡せる「展望塔」を始め、有名なアーティストのコンサートを始め多彩なイベントが開催される「水辺の劇場」、世界各国から出品された花と緑の装飾作品や優れた品種が展示される「国際花の交流館」、芝生広場や様々な遊具など家族で楽しめる「ファミリーガーデン」などなど、潤いに満ちたエリアです。

 [緑の里]では、古今東西の盆栽を一堂に集めた「園芸文化館」、3haもの敷地に花や木が咲き誇る「園芸文化植物園」などなど、緑の芸術と文化の空間です。

 紙面での詳細な紹介は、不可能の一語です。百聞は一見に如かず、御来場を心からお待ちしています。

(静岡県支部)

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【BOOK紹介】  緑花評論  近藤 三雄 著

 本書は、環境緑化新聞に連載した『緑花評論』を中心にまとめられた筆者・近藤三雄東京農業大学教授はじめての論考だ。これまで数多くの技術書を残す近藤教授だが、率直な疑問、不満、問い掛けから、問題点の所在を明らかにし、打開策や提案といった改善法について言及したコラム集・造園哲学・思想本は初めて。副題の通り、「都市の緑と造園再生への知恵」がふんだんに盛り込まれている。前書きに「造園人であれば、誰でも感じていることだが、誰も口に出して言えないことを、恐いもの知らずの筆者が代弁した」と述べる。その言葉の通り、屋上緑化や街路樹をはじめ、維持管理など、歯に衣を着せず、問題の所在を指摘。問題を打破するための解決策や構造改革について、筆者の術(すべ)を惜しむことなく示す。(環境緑化新聞発行 03・3267・4841)

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【事務局の動き】

【7月】

29(火)・ 事業委員会(全国)

29(火)・ 広報日造協編集会議

30(水)・ 技術委員会(全国)

30(水)・ 都市緑化基金懇談会

【8月】

6(水)・ 事業委員会(在京)

7(木)・ 折下功労賞選考委員会

21(木)・ 故 佐藤昌先生合同葬

21(木)・ 街路樹剪定士会議

25(月)・ 総務委員会作業部会

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