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平成16年度
都市公園予算内示
1,359億 2,400万円に
緑地環境整備
総合支援事業を創設
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平成16年度都市公園事業予算内示が昨年末に発表され、都市公園区分は1309億2400万円で、前年度当初予算に比べ0・06%の減少となった。また、都市環境整備(都市水環境整備)区分で「緑地環境整備総合支援事業費補助」が加えられ、予算内示総額(国費)は、1359億2400万円となった。
新規事項では、都市公園区分で、(1) 借地公園の整備の推進 (2) 立体公園に係る補助制度の創設 (3) 広域避難地となる防災公園対象地域の拡充 (4) 国営公園の入園料に係る制度の充実――が認められたほか、都市環境整備区分で、(5) 緑地環境整備総合支援事業の創設が認められた。
このうち、立体公園・借地公園の整備の推進は、借地公園とともに、都市公園法の改正で、立体的に都市公園の区域を定めることができる制度の創設を図ることにあわせ、制度の活用による効率的な都市公園整備を推進。これにより、大都市中心部等で、民間事業者、土地所有者等との協働による都市公園を確保、ヒートアイランド現象の緩和に寄与。効率的な都市公園整備を目指す。
また、広域避難地となる防災公園対象地域の拡充では、個別補助事業の対象に、「東南海、南海地震にかかる地震防災対策の推進に関する特別措置法に基づく東南海、南海地震防災対策地域に含まれる都市」を追加。
さらに、目玉となる緑地環境総合支援事業は、都市緑地保全法の改正により創設される「緑地保全地域」(仮称)などを活用した緑地整備を予算面から支援するもので、都市公園の整備、緑地保全地区の指定及び市民緑地制度による民有緑地の公開など、多様な手法を活用した効率的、効果的な緑とオープンスペースの確保に対して、総合的な支援を行い、都市域の水と緑のネットワークを形成するのが狙い。
具体的には、三大都市圏内の都市をはじめ、緑とオープンスペースの確保が課題とされる都市では「緑の基本計画」に位置づけられた水と緑のネットワーク計画に基づき、① 都市公園事業 ② 古都及び緑地保全事業が進められているが、同事業では、第3の緑として今後期待される ③ 市民緑地等整備事業――の3事業を対象に実施。
市民緑地等整備事業は、都市の既存緑地を対象に、市民緑地契約に基づき地方公共団体が緑地を市民に公開する場合、緑地保全地域において管理協定に基づき地方公共団体が緑地を市民に公開する場合、散策路や休憩所など、緑地の公開に必要な施設の整備に対して補助する。 |
平成15年度 第3回
総支部長会議開く
事業強化など審議

支部長会議のもよう
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平成15年度第3回総支部長会議は12月17日、午後1時半から5時まで、東京・千代田区麹町の弘済会館で行った。
会議では冒頭、成家次男会長があいさつ。
① 沖縄総支部の設置について ② 日造協事業活動アンケート調査の結果 ③ 日造協事業活動強化緊急対策(案)④ その他――について審議した。
このうち、事業活動強化については、作業部会での審議結果について、報告が行われ、「日造協事業活動強化緊急対策(案)」を作業部会長より、総務委員長に報告が行われ、総務委員会では、その報告内容について審議し、一部修正を加え、総務委員会としての案を作成。今回は、事業内容について一部修正を加え、理事会にはかることとなった。 |
建設業界のIT化へ
振興基金がシンポ開催
2月26日 東京イイノホールで
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(財)建設業振興基金(鈴木政徳理事長)は2月26日、「CI-NET /
C-CADECシンポジウム」を、東京・千代田区内幸町のイイノホールで開催する。
同シンポジウムは、振興基金が進めている建設産業界における情報ネットワーク「CI-NET」と、設計から施工に至るCADデータの交換、利用の推進を目的とした「C-CADEC」の事業成果を公開、広く理解を得てもらうため実施するもの。ネットワークやデータ交換については、必要な標準の策定と利用促進を図っているが、本格的な普及、利用はこれからだ。
シンポジウムの問合せは同基金 TEL03・5473・4573まで。 |
【樹林】
月の砂漠?
千葉大学園芸学部教授、(社)日本造園学会会長 田代 順孝

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昨年、ニューヨークのセントラルパークで開かれた大都市・大公園会議に参加したときの話である。公園づくりの担当者の集まりでのこと。今訪れて一番楽しい街はどこかと言う議論になった。
シカゴのジェームスさんはうちこそ一番だとあごをしゃくった。ボストンのスミスさんはもしうち以外にあるとすればそれはおとぎの国だとひげをなでた。サンフランシスコのチャプリンさんは世界で最悪の街はうち以外の全ての街だと鼻の穴を膨らました。シアトルのマックさんは二の腕をさすりながら他の街がいいくらいならスーパーマンがよみがえると分けの分からぬことを言っている。
延々と自慢話が続いて、そろそろネタ切れと思われたそのとき、「みんな嘘つきだ。街なんて知らないくせに。所詮庭と公園しか行き来してないくせに!」といきなり口角泡を飛ばしてまくしたてたのだった。
一瞬呆気にとられた当の自慢話の主人公たちは、お互いに目配せしながら、ワイングラスをなで回しはじめた。そして、一斉に「お前どこからきたんだ。アリゾナの砂漠か? ロッキーの山の中か? アラスカの海辺か? プレーリーの草原か?」と彼の出身地をなじりはじめた。
彼は何のことか分からず、しばし呆然としていた。自分の街が一番気に入っていて、何でも良く知っていて、そして他人に自慢できると信じていたのに、このいじめは何なんだ?と狐につままれたような気持ちになった。確かに俺はヨセミテからきたんだよな。それがおかしいのか?と自問自答した。そしてある結論に達した。「そうか。みんな自分が心底ほれた自分の街の自分の庭と公園に誇りを持っているんだ。だから他人を寄せつけないんだ。」
緑・景観三法が上程され、新しい取り組みが始まろうとしている。国立公園の風力発電も風雲急です。東京は超高層ビルの林立です。鳥や牛肉が怪しくなってきました。インフルエンザも様子をうかがっています。私たちの健康な生活を保障する緑の担い手として、緑こそ長寿と永遠なる繁栄の源泉であると主張しましょう。
今、私たちの仲間うちで、誇り、自慢、信頼を他領域に向かって吠えられる人がどれだけいるだろうか?
俺も、私もと言う人がゾロゾロ出てきた時に、緑は身を助け、造園界は月の砂漠になると言えるのではないでしょうか。 |
2面 |
「街路樹剪定士」認定研修会
実施レポート

研修会では、受講者1人に2種各1本の研修樹木を確保する必要があり、こうした場所を見付けるのは難しく、準備作業のポイントといえる


街路樹剪定士認定研修会のもよう
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東京都支部主催の平成15年度街路樹剪定士研修会は、平成16年1月14日~16日の3日間実施された。募集人員は、当初40人だったが、希望者多数で、56人が受講した。 以下、研修会実施にあたり、その準備の舞台裏を含めて、レポートをまとめてみた。
1. 準備作業のポイント
(1) 研修会の準備は、10月から剪定士講師・指導員の指導のもと開始。まずは実施場所の選定である。
場所の選定条件は、一定の場所に教室(会議室)と剪定実技の街路樹(2種類)と駐車場の3点が揃えられるかがポイントである。
(2) 候補地が内定したら、実施予定日程どおり ① 教室の借用許可はOKか(実際は半年前予約)、②
街路(街路樹)管理者の許可が得られるのか、③ 街路維持管理受託業者の承諾が得られるかの確認が必要だ(街路管理者との折衝において、直営管理の場合は管理者サイドの了解で済むが管理委託されている場合は、委託契約設計変更等の必要が出てくる)。
従って、街路樹剪定樹木の借用及び選択にあたっては、街路管理者をはじめ、管理受託者等の理解と協力が最大の要件であり、準備作業の第1段階の大きな課題である。また、実技研修にあたっては、欠くことのできないもう一つの要件は、駐車場の確保である。受講者各人が、梯子をはじめ作業用具を自家用作業車で持参するため、駐車場は必須。当支部研修会場は、座学会場(教室)はホテル会議室で、ホテル駐車場(100台以上)があり、必要駐車台数を借用(駐車料金を免除)することができた。また、教室から第1剪定現場までは徒歩約15分、第1剪定現場から第2剪定現場までは徒歩約15分程度の近隣地域に実技研修現場を確保できたのでやり易かった(地方での研修会の場合も駐車場の確保等の悩みは同様なのか)。
(3) 次に受講者の募集は、平成15年11月11日から12月25日までとした。
今回は、受講対象を会員のみならず会員外の造園業会社にも広く募った。
その結果、応募者が多数となり、受講者定数オーバーの56人となったが、締切り後の申込みを断るのに大変な苦労が伴った。
通常、座学講習会の場合では、教室に机と椅子を若干増設すれば定数オーバーでも無理して対応も可能であるが、実技研修の場合は、受講者数に対応した樹木(受講者1人に2種各1本、計120数本)を事前に用意することと、街路安全対策処置等、事前に種々必要な処置を必要とするため、なかなか柔軟に対応することが困難な状況にある。
2. 実技研修の実態
研修のカリキュラムは、日造協研修会要領のとおり運営することができた。
実技研修の実態については、
(1) 指導員は、受講生個々の作業準備態勢についてチェックする。服装(ヘルメット、履物を含む)、安全装備、梯子、作業用具類等々をチェックした。
(2) 見本として剪定した樹木の下で、指導員から長い指示棒によって事前説明が行われた。
(3) 指導員(5人)が作業制限時間を指示して開始。総括指導員は、座学(剪定)講師と同一人であり、座学講義で説明した事項を繰り返していた。
例えば「作業着手前には、必ず、下から若干距離を置いて樹木を眺め、目標樹形と剪定樹形の構想と確認を行うこと」などだが、もう忘れている者もあり、剪定作業後の「出来栄え」が気になった。
(4) 剪定樹木は、アメリカフウで高さを7・5mに指示。開始間もなく、指導員は受講者の安全帯に目が向いていた。減点か。作業手順や方法にも目が、箇所箇所に応じて、はさみが斜め上向き、斜め下向き、水平で剪定しているか、細部にわたりチェックし、「切詰め、切返し、枝おろし、枝抜き剪定」を厳格に指導していた。
実技研修作業において、受講者は、1級または2級造園技能士有資格者または造園工事従事経験7年以上の者(受講資格)であるはずだが、技能・技術力に差があり、造園工事従事者として疑問がある者もいるやに指導員は指摘していた。
(5) また、街路樹の剪定作業で一番気を使うのは作業直下の通行人の安全確認だ。
安全管理誘導員等を配置しているとはいえ、安全管理は、作業上の必須の要件であることを手厳しく指導する。なお、今回の研修会は、50数人の集団での一斉作業のため、作業騒音等にも注意が必要であり、近隣住民等に十分配慮することを注意していた(実技研修は、安全管理対策の配慮と経費も掛かる。また、受講者には障害保険も掛けている)。
(6) 次に、街路樹剪定は、公園の樹木剪定と違って、道路との調和、並木としての景観を考えること、また、道路標識・交通信号機等の位置との関連を考慮する難しさ、街路樹剪定士としての技能・技術力と重要な役割りが要求されていることを実技研修の中で指導されていた。
(7) 剪定作業制限時間が来た。指定された時間内で完全に成果を上げたかのチェック。「与えられた時間で完了することがプロだ!」と厳しいお叱り。
(8) 昼。事務局で用意した弁当(自費)が配られる。60人(指導員含)が野外現場で一同に会して昼食するのは蒼々たるものだ。近隣住民等に研修会のPRにもなったことか。
(9) 午後の部は、イチョウの街路樹剪定で午前の部と同様に実技研修が行われた。
(10) 指導員は、作業終了後の整理、清掃、その他後始末等の動作まで目を配り、注意を与えてチェックしていた(剪定枝葉廃棄物は、別途作業車を配置し処理した)。
(11) また、指導員は、実技研修が終わった樹木一本一本について見廻り、剪定未完成のものを自ら剪定し、街路樹全体を見ての補正作業(受講生に若干手伝いをさせながら)に取り掛かった(これらの後始末作業等も座学講習会にはない付加負担が裏面にあることに留意しなければならない)。
(12) 受講者にとって一番の苦痛は、テストだ。しかし、この関所を通過することが本来の技能・技術力を広く評価され、資格認定の過程であり、強いては造園技術者及び造園業者として作業上の信頼を高め、向上させる手段であることなのだ。
3. 研修会指導員の講評
当研修会受講結果の認定についてはそれぞれ公表されるが、車の免許交付と同様に資格認定の時点からが重要な責任と任務が新たに課せられるものだと指導員は説いていた。
また、現実の現場で街路樹剪定作業にあたる場合は、街路管理者(発注者側)の管理目標樹形等の方針を的確に受け止め、そして剪定樹形をきちんと示すことが大切であること。
なお、街路樹剪定士認定後の心得としては、今後、あらゆる機会を捉えて自己の技能・技術力の研鑽に努めること。2つ目は、剪定に関する指導力と現場における管理・監督能力の習得に努めることが大切だと付言していた。
4. 指導員部会の設立
東京都支部幹事会及び支部技術委員会は、かなり前から街路樹剪定士制度を充実させ、普及啓発活動を如何に行うか等を課題として議論されてきた。
今回(平成15年11月)その実りがあって、支部部会として、街路樹剪定士指導員部会を設立(規定を設けた)させた。部会は、都支部所属の講師(5人)と指導員(10人)及び技術委員長によって構成し組織された。
主な目的、事業としては、① 街路樹剪定士認定研修会を中心に街路樹剪定士の指導・育成を組織的に受け持って、技術力の向上・充実を図り、名・実共に誇れる制度とし、剪定士を増やしていくこと。② 街路樹剪定士制度についての普及・啓発活動に対し、組織的かつ積極的に参画・協力していくこと、等を掲げてスタートした。
今回の当研修会開催あたっては、準備の段階から主催事務局を指導し、協力するとともに、実技研修現場に部会として参画し、アドバイスをした。
当指導部会は、街路樹剪定士制度を充実させ、発展させるためには、地域の特性をよく理解し、地域に沿った技能
・技術力を育成することが重要であることから支部活動の重点事業の一つとして強調している。
5. 制度の普及・啓発活動等
本制度の普及・啓発活動は、本部指導の下で関東甲信総支部を主体として、国土交通省をはじめ、傘下都県支部が都県行政機関に対し、平成15年度の要望活動の一環として行っている。
特に、東京都支部は、国土交通省、環境省の各出先行政機関への要望活動を継続しているほか、昨年来、6東京都造園緑化業協会と6日本造園組合連合会東京都支部と共同して東京都建設局及び出先の建設事務所等と折衝し、当制度の概要説明と活用方の要請行動を繰り返し行っているところである。
東京都支部では、街路樹剪定士として認定された者は、平成14年度までに2百名(退職者を除く)に達しており、平成15年度(今回)も新たに、優れた街路樹剪定士が誕生することと思われる。
今後、街路樹剪定業務において、この技能・技術力を適切に発挿することにより、街路管理者並びに住民の方々に正当に評価され、強いては、美しい街路景観造りと街の修景効果を高める役割を果たすことができ、発展させたいものである。
東京都支部街路樹剪定士 研修会担当、村田 光 |
【麹町箱】
造園・未来に向けて
「三歩 前へ!」
鹿児島県支部
白男川 孝三郎 事務局長
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科学技術の目覚しい発展は、人間には豊かさと繁栄をもたらした反面、地球規模での自然荒廃・環境破壊を引き起こし、巷には、少年による殺人事件など残酷な事件が後をたたず、人の心の荒廃・破壊も進んできている。
造園工事業は、いうまでもなく建設業の分野で唯一「生き物を扱う業種」である。『生き物を扱う』職業は、人間以外の動物や植物が、人間の命を支えている生命であり、人間を大切にしよう、それを支える命を大切にしようという「共生する生命への尊厳の気持ち」なくしては成り立たないものである。その意味では、最も人間的な時代を先取りする職業である。造園業に従事できることのありがたさと同時に誇りと自信を持ちたいものである。
造園業に携わることになって間もないが、長引く景気低迷と行財政改革により造園業界の厳しさは身にしみるものがある。
がしかし、「造園業の未来には、破壊された自然を復元する」「校庭緑化等の緑を通じて健全な青少年育成に貢献する」「地域環境に良好な景観形成を図る」「屋上緑化等地球温暖化の防止を図る」――等々素晴らしい課題と責務が待ち受けている。そのための新しいさまざまな取り組みや試みが、既に各地域で始まっていると聞いている。
造園業界が、未来に羽ばたくためには、情報の共有化を図り緑化意識の高揚を図るための各種広報の積極的展開と併せ、「公共工事依存・待ちの姿勢」から脱皮するための意識変革を図ることが必要である。そして、未来に果敢に立ち向かう気概も求められている。
夢のある造園業界、希望のもてる造園業界へ「三歩 前へ!」 |
3面 |
【ふるさと自慢】
第40回 千葉
成田・門前町と国際空港


成田空港(上)と三里塚さくらの丘(下) (ともに新東京国際空港公団提供)


成田山新勝寺の三重塔(重要文化財)(上)と節分会のようす(下)
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年間千数百万人の参詣者が訪れる成田山新勝寺。ことしのお正月も、全国屈指の初詣の人出で賑わいました(明治神宮に次いで全国2位)。また、節分会は2月3日に行われますが、そのかけ声は「福は内、福は内」。「鬼は外」とは言わないのが特徴です。毎年、大相撲力士や芸能人の年男による豆まきが人気を集めています。
成田山新勝寺は真言宗智山派の大本山で関東三大不動のひとつ。「新勝寺」という寺号は、天慶2年(939年)に起こった平将門の乱が平定され、東国鎮護の霊場として朝廷より賜ったと言われています。
現在、境内には大本堂をはじめ、国の重要文化財に指定されている光明堂(1701年)、三重塔(1712年)、仁王堂(1830年)、釈迦堂(1858年)、額堂(1861年)など、それぞれ特徴のある建物が配置されています。また、大本堂裏手に広がる成田山公園は、四季趣を変える公園として親しまれています。
成田は、成田山新勝寺の興隆によって、江戸時代中期以降門前町として発展し、四国の琴平や信濃の善光寺に肩を並べるまでになりました。
JRまたは京成電鉄の成田駅前が「成田のお不動さま」への参道の入り口で、ここから境内まで約800m土産物店等が軒を連ねています。
中でも栗羊羹(くりようかん)は成田が発祥の地。参道の途中に「成田羊羹資料館」があり、羊羹づくりの歴史とともに大正ロマンの雰囲気を感じさせてくれます。
成田は門前町として長い歴史を刻んできましたが、成田国際空港の建設で新たな発展が期待されることとなりました。
日本の空の表玄関NARITA。世界の空港における国際線ランキングでは、旅客数第8位、国際貨物量第2位を誇る世界の一大航空拠点です。
成田空港は、昨年、開港25周年を迎えました。
懸案となっていた滑走路も、2002年に新滑走路2180mがオープン。既存の4000m滑走路と合わせて滑走路は2本となり、空港処理能力は従来の1・5倍に拡大しました。また、国内線も増便されるなど、さらに便利で快適な空港へと進化しつつあります。
一方、新東京国際空港公団では、成田空港の建設により失われた緑豊かな自然を取り戻すことなどのため、「成田空港周辺緑化基本計画」を策定し、緑化整備事業を進めています。そのひとつ「芝山水辺の里」は、4千m滑走路の南端、「航空科学博物館」に隣接し、数十種類の花木、水生植物が訪れる人の目を楽しませています。
また、「三里塚さくらの丘」は、4000m滑走路の南端西側に位置し、滑走路と同じレベルにある展望広場からは航空機を手に取るように見ることができます。
4月以降、空港公団は民営化することが決まっていますが、今後とも、安全、快適な空港の実現とともに、緑豊かな環境の維持などに力を発揮するよう期待が寄せられています。
今回は、千葉県の内陸部に位置する成田市を紹介しましたが、房総は、3方を海に囲まれた温暖な地です。特産の品々や観光スポットもたくさんありますので皆様のご来訪をお待ちしています。
(千葉県支部) |
緑滴
“IT化 ”への取り組み |
今までは一眼レフカメラで撮影していましたが、やっとこ、デジタルカメラを購入しました。
いつでも持ち歩きできる手軽さに感動し、撮ったその場で構図を確認できる利便性に驚くばかりです。
使い始めて最初のうちは本体とシャッターボタンの軽さに慣れないため、どうしても右下がりの構図(強く押しすぎ!)になってしまい水平を保つために慎重に慎重に切っていました。だんだん慣れてきましたが、それでも撮ってすぐ構図を確認できる機能をフル活用です。
さて、プリントしてみました。撮影しながらも「いまいちだな」と思うものを削除してはいましたが、撮影したデータからさらにモニターを見ながら、プリントしたいものを選び出しお店でプリントしてもらいました。
仕上がりを見て第一の感想は「明るいなぁ」です。よくある露出オーバー気味の「ほやーっ」とした明るさではなく、全ての色がこってり載っています。とても腕が上がったと勘違いしそうです。
カメラのメーカーや機種によって仕上がりには特徴があるのでしょうが、私の購入したカメラは、曇り空でも、室内でも、とにかく明るいうえに隅々まで輪郭がくっきり写り込んでいます。花が多く、色数の多い庭園などは一輪、一葉がくっきり撮影できていいのかな? と思いました。
「写真はやっぱり、35ミリフイルムに限るよ!デジカメなんて邪道だよ!」などと云っていましたが、今はデジタルカメラに夢中です。
さて現在、建設関連業界のIT化が急速に進んでいます。茨城県においても、本年度より電子入札、電子納品が試行されました。造園業界も遅れをとることなく、いち早く電子納品の導入に積極的に取り組んでおります。
数回に亘る講習会はいつも満席で、熱気に溢れ、会員、特に後継者の方々の意欲にはただ感心させられます。
デジタルカメラできちんと記録し整理された写真が、どれほど効率性をアップするのか。小型で軽量、管理に無駄が少ない点、まさに現場の記録にはうってつけではないでしょうか。デジタルカメラとにらめっこしながら、電子納品の全面導入まで猛特訓です。
(茨城県支部・更科 菊男) |
【事務局の動き】
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【1月】
5(月)・ 新春賀詞交換会(建設関係団体)
6(火)・ 国土交通省等新年挨拶
6(火)・ 正副会長・常任委員長合同会議
6(火)・ 造園人の集い
7(水)・ 新年名刺交換会(道路緑化保全協会)
8(木)・ 新しい年の始めの集い(都市計画協会)
8(木)・ 賀詞交換会(日本観光協会)
9(金)・ 新春造園界の集い(大阪)
9(金)・ 合同新年交礼会(北海道)
13(火)~15(木)・造園工事基幹技能者認定研修会(福岡会場)
15(木)・ 賀詞交換会(茨城県)
16(金)・ 自由民主党大会
21(水)・ 国土交通省との意見交換会
23(金)・ 植木協会総会
23(金)・ ジャパンイフラ総会
23(金)・ 叙勲祝賀会(福島偉人氏)
24(土)・ 平成15年度全国造園デザインコンクール審査会
27(火)~29(木)・造園工事基幹技能者認定研修会(東京会場)
28(水)・ 事務局長会議(振興基金)
30(金)・彩の国みどり団体賀詞交換会
30(金)・各種団体との新年懇親会
31(土)・ 叙勲祝賀会(伊藤亨氏)
【2月】
3(火)~5(木)・造園工事基幹技能者認定研修会(大阪会場)
5(木)・ 褒章受章祝賀会(栗田氏)
6(金)・ 沖縄国際洋蘭博覧会(審査会)
6(金)・ 造園施工管理技術検定委員会
7(土)・ 沖縄国際洋蘭博覧会(表彰式)
9(月)・ 平成15年度全国造園デザインコンクール表彰式
9(月)・ 叙勲祝賀会(大島氏)
10(火)・ 正副会長・常任委員長会議
13(金)・ 福島県造園協会通常総会
13(金)・ 造園連東北ブロック総会
16(月)・ 「広報日造協」編集会議
17(火)・ 総務委員会(全国)弘済会館
19(木)・ 事業委員会(全国)
20(金)・ 総支部長会議
23(月)・ 長野県造園協会総会
23(月)・ 「かながわのみどりを創り、育てる」集い
24(火)・ 英国王立園芸協会創立200年講演会並びに祝賀会
26(木)・ CI-NET / CAD シンポジウム
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4面 |
【総・支部だより】
街街路樹が泣いている
剪定士の向上へ講習会
秋田県支部


街路樹剪定士の向上を目指しての講習会のもよう
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みちのく秋田の紅葉が真っ盛りの10月20日、美しい緑の街並みを形成している街路樹の都市景観を維持することと、街路樹剪定士の更なる技術の向上を図ることを目的として、開催地となった秋田市役所のご協力をいただき、新興住宅地の街路樹を提供していただいて実施しました。
一方、プロの技で街路樹剪定のお手本を示し、造園業者の剪定技能を一般市民に喚起することも必要なのではないかと考えました。
当日、開会式には受講者37名の他、総勢43名が参加しました。開会式のセレモニーでは講師団より、なぜ今この研修会を開催したのかその意義と必要性を良く理解して欲しいし、作業中は事故防止と安全確保に努めて欲しい旨の訓示がありました。
講師団には日造協の認定指導員3名があたり、樹種は午前「さくら」・午後「ななかまど」と受講者は各々1~2本を選択し、厳しい指導を受けながら、汗だくになって剪定作業に取り組んでいました。
今回の研修会の目的は、発注する側とされる側が剪定技術の知識・技能をお互いに共有しながら、切磋琢磨することが拓かれた行政の姿であり、美しい緑の景観がそこに住む人々や県内外から訪れてくれる方々への、おもてなしの真心でもあると考えたからです。
なお、秋田市では昨年度、新市長誕生と同時に21世紀の指針となる第10次秋田市総合計画を策定しましたが、そのキャッチフレーズが「しあわせ実感緑の健康文化都市」であり環境と調和した快適に暮らす緑豊かなまちづくりを目ざしたものと聞き及んでおります。
今回の研修会には県と市の担当職員も参加され、作業工程や完成後の整姿をチェックするなど審査眼を養いながら、官民一体となった非常に密度の濃い研修会となりました。
終了後、審査長より本日参加された受講者の皆さんは、平成13年度の認定資格試験当時より実践で技術を磨いているせいか、技術が数段向上していることと、日頃のたゆまぬ技術の研鑽が大切であるとの賞讃と激励の講評があり、受講者の皆さんは「腕に技術をハートにやる気と自信」を抱きながら、夕暮れの家路につきました。
県支部初の企画でしたが、会員並びに行政当局からも好評につき継続実施して行きたいと考えております。
(秋田県支部) |
セミナー・
ボランティア通じ
地域・行政との連携を
高知県支部


安全セミナー(上)及びロードボランティア活動(下)のもよう |
日造協高知県支部15年度事業計画のなかで、大きな柱であります3つの活動について、実施いたしました。
第1は、都市緑化研修会の開催であります。
都市緑化月間の行事の一環として、高知県都市緑化推進連絡会(会長―中平瑞穂土木部都市整備課長)の主催により11月14日高知会館において午後1時30分より午後4時55分までの予定で官民併せて95名の出席を得て行われました。推進連絡会の中平会長の挨拶に続いて、講師に立った四国地方整備局建政部都市住宅整備課長の舟久保敏氏は「公園緑地行政の最近の展望」という演題の中で、都市公園整備事業の重点実施や国庫補助負担金の見直し.、16年度都市公園・緑地保全事業予算概算要求などについて説明をされました。続いて高知県立牧野植物園の小山鐵夫園長の『植物環境とは何か~自然群落と人工群落~』同じく同植物園の黒岩宣仁園地管理課長心得の『自然環境と緑化について~高知県における特性と現状~』についての講演をいただきました。質疑応答の時間も含め大変有意義な研修会でありました。
第2は、ロードボランティア活動であります。11月17日毎年恒例となりました高知北環状線のイオン高知前から高知インターまでの両側歩道の街路樹の剪定作業を高知県支部青年部16名の参加により行いました。作業終了後は見違えるようにきれいになり、地域の快適な環境づくりに、いささかなりとも貢献できたものと喜んでおります。
第3は、安全セミナーの開催についてであります。毎年行っておりますが、本年も11月17日支部事務局におきまして、会員30名が出席して開催しました。講師として厚生労働省高知労働局安全衛生課の伊藤秀一課長は、高知県の労働災害の現状や推移を述べ「基本的な部分で油断があるのではないか。当たり前のことをきちんとできるように努めて欲しい」と訓辞をいただきました。その後、建設業労働災害防止協会高知県支部の坂本弘満常務理事の「労働災害の現状とこれからの安全衛生管理」と題した講演があり、労働災害の起こりやすい時間帯、また、経験年数などデータを詳細に説明し、改めて徹底した安全管理の必要性を指摘されました。出席した会員一同は、無事故・無災害の誓いを新たにいたしました。
(高知県支部)
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パークマネージメント対応
「公園管理」の現状を学ぶ
公園緑地管理財団
フォーラムを開催 |
(財)公園緑地管理財団は、第1回公園管理運営フォーラムを2月27日(金)午後1時半から5時まで、国立オリンピック記念青少年総合センターで開催する。
フォーラムは、マネジメントの重要性が高まる公園について、そのあり方や創意工夫を凝らした取り組みなどの実際を担当者から報告。公園管理運営の現状を掴む。
参加費は資料代千円。定員先着120人。(財)公園緑地管理財団内同フォーラム事務局☎03・3431・4865。 |
平成16年度
高度ポリテクセンター
造園系セミナーを各種開催 |
雇用・能力開発機構 高度職業能力開発促進センター(愛称:高度ポリテクセンター)主催の平成16年度造園関連のセミナーのスケジュールが発表された。
コース番号「コース名」開催日、料金・定員、対象者、概要は、以下の通り。
会場は、千葉県のJR京葉線、海浜幕張駅より、徒歩10分の所となります。
▼3-30312「ランドスケープ・デジタルプレゼンテーション(植栽計画のための提案書作成技術)」7月12~14日(3日間)、2万円・12名、造園業、土木業に携わっている方、ランドスケープやエクステリアデザインにおいてもデジタルプレゼンテーションが必要とされています。本セミナーでは植栽のデジタル写真の画像編集や植栽と外構写真との合成・加工を行い、造園の竣工予想画像を作成します。また、ここで作成した竣工予想画像と地図や外構図、植栽平面図等をレイアウト・編集(DTP)をし、デジタルプレゼンテーション(提案書作成)の手法を習得します。
▼3-30311「造園設計のための2次元CAD(図面作成編)」、7月28~30日(3日間)2万円・12名、造園業、土木業に携わっている方、汎用CADと造園専用CADの操作及び活用法を習得します。また、外構図や植栽平面図、さらに土留め断面図の作成実習をとおして、実務での具体的なCADによる描き方を学習します。
▼3-30336「造園設計のための2次元CAD(問題解決編)」平成17年1月26~27日(3日間)、2万円・定員12名、造園業、土木業に携わっている方、「造園設計のための2次元CAD(図面作成編)」で扱った内容をふまえ、より実践的な作図の際生じる様々な問題を、実習の中で解決していきます。外部参照や属性定義などのテクニックを応用した植栽図作成やペーパー空間を使った出力実習の他、造園分野実務レベルでの建設CALS対応電子納品の方法についても解説します。
なお、上記セミナーは、希望者多数のため受付が始まったら直ちに申込することをお奨めします。申込は必ず、http://www.apc.
ehdo.go.jp/ をご覧下さい。
申込受付は、2月17日、午前9時30分からで、受付時間は平日9時30分から16時45分まで。
申込手順は、① 電話で仮予約(事業課TEL043・296・2582)で受講希望コース番号を伝える。② FAXで本予約(043・296・2585)に申込書を送る(申込書は、http:
//www.apc.ehdo.go.jp/ からプリントアウトする。③ 受講料の振込(原則開講2ヶ月前に振り込み用紙・受講票が送付されるので、それを利用して振り込み)。
また、その他各種セミナーがあります。詳細については、下記をご覧下さい。(http://www.apc.ehdo.go.jp/) |