広報 日造協 2003年10月10日 第355号

■3面

【ふるさと自慢】 ふるさと自慢 第37回岩手 平泉
平泉の文化遺産を世界遺産に

職場の休憩時間にできる健康体操
女子栄養大香川綾記念 健康と食生活19
女子栄養大学実践運動方法学研究室・助教授 金子 嘉徳 氏

【麹町箱】
県造協との連携を強化 意見交換会等実施へ

事務局の動き

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【ふるさと自慢】 ふるさと自慢 第37回岩手 平泉
  平泉の文化遺産を世界遺産に

 みちのくの古都平泉は、平安末から鎌倉時代にかけて、奥州藤原氏四代の栄華を実現させた地で、中尊寺、毛越寺は、平泉文化の中心として栄え、光輝く金色堂や浄土庭園が黄金文化の象徴となっています。

 平泉の歴史は11世紀中頃、前九年の役、後三年の役と呼ばれる大戦があり、その戦いに勝ったのが奥州藤原氏初代の清衡です。以後平泉に本拠地をおいた清衡が奥羽地方で支配権を確立し、約100年の間、三代にわたって栄華を極めました。

 清衡は戦いで失われた人を弔い、仏国土を建設しようと、多数の堂塔を建てました。清衡が建てた金色堂には、今も藤原四代のご遺体が安置されています。

 二代基衡は豊富な財力をもとに政治を行ない、毛越寺を建立し、清衡と同じく豪族最高位に任命されました。

 三代秀衡は陸奥守に任じられ、柳之御所を含む区画整備を行ない、平泉の都市を完成しました。秀衡のもとに、頼朝に追われた義経が身を寄せていましたが、秀衡の跡を継いだ四代泰衡は頼朝の圧力に屈し、義経を死に追いやりました。

 しかし、頼朝は奥州を支配下におきたかったので、義経をかくまったことを口実に奥州征伐を強行し、奥州藤原氏は滅んでしまいました。

 また、旅の詩人松尾芭蕉が「おくのほそ道」で平泉を熱く切なく謳いあげたことでも知られています。

 元禄2年(1689)この地を訪れた芭蕉は、悲運の源義経主従をしのび「夏草や兵どもが夢の跡」や「五月雨の降りのこしてや光堂」など名句を詠っています。

 毛越寺は嘉祥3年(850)慈覚大師の開基で、その後藤原清衡、基衡により中興され、隆盛を極めました。

 毛越寺には、平安時代の庭園遺跡がほぼ完全に残っており、東北地方のみならず、我が国を代表する典型的な浄土式庭園として、特別史跡・特別名勝の二重指定を受けています。

 毛越寺庭園は、浄水をたたえる広さ約1万2千坪の大泉が池と中島があり、その周囲はやわらかい曲線を描いた砂洲と入江があり洲浜の美しさを表現している。

 出島の石組は池水に洗われ、荒磯の趣きは充分である。出島の先の飛島には鋭く傾斜した石が天に向かってそそり立っており、庭全体を鋭く引き締めている。

 池に大きく蛇行しながら流れ込んでいる遺水は、水底に美しく石を敷き、水流の中に様々な石組みを配し、耳にも目にも美しい心地よさを味わうことができます。

 5月に催される「曲水の宴」では、遺水を舞台にして平安時代の優雅な遊びが再現されています。

 また本庭は、石の立て方、干潟様の出島、護岸石組みなど、細部の手法はいずれも「作庭記」の教えを忠実に守っており、地方の庭園にありがちな京の名園の写しという次元を、はるかに超えている。

 平泉は毛越寺・中尊寺をはじめとする文化遺産が世界遺産推薦暫定リストに登録されました。平泉町では世界遺産の登録に向けて運動を展開しています。

(岩手県支部)

毛越寺本殿
洲浜

出島石組と立石

遺水

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職場の休憩時間にできる健康体操
  女子栄養大香川綾記念 健康と食生活19
  女子栄養大学実践運動方法学研究室・助教授 金子嘉徳氏

 職場の休憩時間を、自分の健康づくりの時間として積極的(積極的休息法)に活用してみませんか。運動や体操の効果は、短期間にはなかなか現れてこないかもしれませんが、日常生活における「だるい」、「肩こりがする」、「腰が痛い」などの疲労症状を改善し、気持ちをリフレッシュさせ、次の仕事の効率アップにつながります。健康づくりの運動の内容や順番等を以下に説明しますので、それをベースに是非自分の職場の休憩時間にできる「健康体操」を考え実践してみましょう。

 健康づくりに必要な体力要素は、体を温め筋肉を柔軟にして関節の動く範囲を大きくし、けがを予防するための「柔軟性」、心肺機能を高める「全身持久性」、体の骨格を支え、基礎代謝を高める「筋力」の3つです。それらの運動として、「ストレッチ」、「ウォーキング」、「筋力トレーニング」があげられます。これらの運動を、ストレッチ、次にウォーキング、筋力トレーニング、最後にストレッチに戻るような運動構成にすると、バランスのとれた「健康体操」の基本スタイルができます。

 それぞれの具体的内容ですが、ストレッチは、身体を伸ばす、曲げる、ねじるなどの運動を、息は止めないで気持ちよく最大に達したところでその姿勢を15秒程度保ちます。また、身体や腕を2〜4回まわしたりします。これだけでも疲れた時の疲労回復になります。ウォーキングは、肘を曲げ大きく振りながら、普段よりも大股で話のできる余裕あるペースで5〜10分程度歩きます。筋力トレーニングとしては、腹筋や腕立て等を最大反復回数の2/3回程度実施します。最後に、最初のストレッチをして身体をほぐします。このような順番で運動を行いますと負荷が徐々に上昇し、下降しますので、安全に運動を実施することができます。トータルな時間は、15〜20分程度になると思います。実施にあたっては、自分の身体と対話する気持ちで実施してください。音楽を利用したり、ウォーキングコースを工夫するなど、楽しく行うことが長続きの秘訣です。

女子栄養大学ホームページ http://www.eiyo.ac.jp

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【麹町箱】  県造協との連携を強化 意見交換会等実施へ

 日造協本部では一昨年、日造協の基本方向を検討され、その中で各支部にあっては、県造協等との連携を強化するよう打出されました。

 我が岐阜県支部においては、それに対応するため数回に亘り、役員会及び全体会議を開催し、関係する諸問題について話し合った。

 その中で、特に岐阜県造園緑化協会(以下県造協と言う)との業務分担を明確化し、県及び市町村に対し、活動を強化することとした。幸い日造協(会員37名)の会員がすべて県造協(会員368名)の会員であること、また県造協の理事長が日造協の副支部長であることなど連携しやすい状況にあったことがあげられます。

 平成15年度の県造協の中で、建設事業推進特別委員会を設け、委員長以下大半が日造協メンバーで組織し、営業活動のノウハウを積極的に発揮し、県及び市町村に対し新たな活動を期待している。

 具体的には、両団体が一体となって過去に実施した全県花街道事業(県単)の追跡調査(76路線)を実施する。また、県出先機関との意見交換会等いくつかの活動方針を定めた。

 近年造園業界は、公共、民間工事の減少に加え、異業種からの参入が著しく、他業種との差別化を図るため、国家検定に合格した証しとして、技能労働者の社会的評価の一つとして、造園技能士の現場常駐を県に対して働きかけてゆく予定である。

(岐阜県支部事務局長 細江銀一)

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●事務局の動き

【9月】

5(金)・ 基盤認定審査委員会

11(木)・ 技術委員会(6日本公園緑地協会 都市公園コンクールについての意見交換会)

18(木)・ 会計事務担当者会議

19(金)・ 評議員会(建退協)

19(金)・ 都市に緑と公園を全国大会打ち合わせ

24(水)・ 広報日造協編集会議

24(水)・ 都市緑化推進運動協力会会議

24(水)・ 総務委員会作業部会

25(木)・ 事務局長会議(振興基金)

25(木)・ 建・専・連会員団体事務局担当者会議

25(木)・ 基幹技能者運営委員会

29(月)・ 造園・環境緑化産業振興会事務局会議

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