北陸総支部では新分野として農林水産省関係の事業への進出を図ることとし、具体的な事業対策として都市と漁村の交流を図る環境の創造をコンセプトに「漁港漁村の環境整備はどのようにあるべきか」を研究対象として取り上げることとなった。
総支部技術委員会がこの事業の推進に当り、平成14年度は北陸総支部地域内でのモデル漁村漁港を抽出するための現地調査を行うこととし、平成15年度にこの調査結果に基づき施設のプランニング案を作成し提案する計画である。
また、この事業に対する会員の意識向上のため、11月19日水産庁防災漁村課長の影山智将氏に国の構想を講演していただき120名の会員が参加した。
一方、現地調査では10月8日と11月8日の2回にわたり実施され、富山湾に沿って石川県の七尾から富山県の伏木港、富山新港更には糸魚川を経て新潟県の柏崎、寺泊を経て新潟市まで11漁港総延長300kmに及ぶ海岸線を走破しての調査は、かなりハードなものである。
一口に日本海沿岸といっても、女性的な富山湾沿岸と男性的で荒ぶる新潟県沿岸では、対照的な地形であり特に第2回目の調査の日は、11月初旬とはいえ、時雨もようの肌寒い天候のなかの視察となり、調査班の苦労もひとしおであった。
平成15年度にはこの調査を基に候補地を選定し、マスタープランを作成する予定である。
(事務局長・田町 靖夫) |